ドライマウス（口腔乾燥症）について

「ドライマウス（口腔乾燥症）」という言葉を聞いたことがありますか？
これは、さまざまな原因で唾液の量が減ってしまい、お口の中が乾燥する状態のことをいいます。
原因はいろいろあります。
たとえば、糖尿病や腎臓の病気が関係している場合もあれば、ストレス、加齢による筋力の低下、お薬の影響で起こることもあります。
最近は、ストレスの多い生活をしている方が増えていて、その影響でお口が乾くと感じる方も多くなっています。
また、やわらかいものばかり食べていると、あまり噛まなくなりますよね。実は「よく噛むこと」は唾液をたくさん出すためにとても大切なんです。
唾液は、「唾液腺」という器官から分泌されます。これは舌の下や頬のあたりにあり、噛むときに使う筋肉によって支えられています。
そのため、噛む力が弱くなると、唾液も出にくくなり、お口の乾燥が進んでしまいます。
最近の研究では、ドライマウスの方は年々増えてきているともいわれています。

ドライマウスが続くと…

ドライマウスが長く続くと、次のようなトラブルが起きやすくなります。
むし歯ができやすくなる
歯ぐきの病気（歯周病）になりやすくなる
飲み込む力が弱まり、誤嚥性肺炎（ごえんせいはいえん）などを引き起こす可能性がある
※ドライマウスは「シェーグレン症候群」という病気の症状のひとつとして現れることもあります。
本来、唾液にはお口の中をきれいに保つ働き（自浄作用）があります。
でも、その唾液が少なくなると、むし歯や歯周病が進行しやすくなってしまうのです。

ドライマウスのよくある症状

お口の中がネバネバする
舌がヒリヒリ痛い
口臭が気になる
パサパサした食べ物が食べにくい
このような症状がある方は、もしかしたらドライマウスかもしれません。

歯医者さんでできること

ドライマウスの治療には、保湿ジェルなどでお口の中を潤す方法や、噛む力を鍛えるトレーニング（筋機能療法）などがあります。
実は、ドライマウスは歯科医院で見つかることが多い症状です。
全身の病気が関係していることもあるため、必要に応じて内科との連携も行っています。
お口の乾きが気になる方は、どうぞお気軽にご相談くださいね。