2025年8月06日
かわむら歯科のコラムで歯周病については何度かお話してきましたが、実はこの病気、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。痛みが出たり、歯がグラグラしてきたりするのは、ある程度進行してからのことなんです。
ただ、よく観察していると、初期のうちから歯ぐきにちょっとした変化があらわれます。つまり、注意して見ていれば、ご自身でも気づくことはできる病気なのです。
静かに進む病気=サイレントディジーズ
歯周病は「サイレントディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれています。痛みなどのはっきりしたサインがないまま、じわじわと進んでいくため、このように表現されるのです。
実際、歯周病にかかっている人はとても多いのですが、「自分が歯周病だ」と気づいていない方もたくさんいらっしゃいます。「あれ?なんか変だな」と感じたときには、すでにかなり進行していることもあります。
歯周病の進行とそのサイン
歯周病は、歯を支える組織(歯ぐき、歯を支える骨など)に炎症が起こる病気です。進行の程度によって以下のように段階が分かれます。
● 歯肉炎(しにくえん)
歯ぐきだけに炎症がある状態です。
・歯ぐきが赤くはれたり、歯磨きのときに出血することがあります。
・痛みはほとんどありません。
歯ブラシに血がついたり、うがいした水に血が混じっていることで気づく方もいます。痛みがないため見過ごしがちですが、この時点で治療を始めれば、元の健康な状態に戻すことができます。
● 軽度の歯周炎
炎症が歯ぐきだけでなく、歯を支える骨(歯槽骨)にも広がった状態です。
・歯ぐきの出血やはれは続きますが、まだ痛みはありません。
・この段階でも、骨のダメージはまだ少ないので、しっかり治療すれば進行を止められます。
一度失った骨は自然には戻らないため、早めの対応が大切です。
● 中程度の歯周炎
歯槽骨の約半分が失われた状態です。
・歯ぐきの出血・はれに加え、「かむと痛い」「口の中がネバつく」「強い口臭」「歯がグラグラする」「膿が出る」といった症状が出てきます。
ここまでくると、日常生活にも支障が出てくることがあります。歯を失わないためにも、できるだけ早く治療を始めましょう。
● 重度の歯周炎
歯槽骨のほとんどが壊れてしまった状態です。
・歯が大きく動いたり、強い痛みが出たりします。
・ただし、中にはここまで進んでも痛みを感じにくい方もおられます。
ここまで進行してしまうと、歯を残すのが難しくなることもあります。大切な歯を守るためにも、早めの受診をおすすめします。
自宅でできる歯周病のチェック方法
「歯間ブラシ」を使った簡単なチェックがあります。普段通りに歯間ブラシを通してみて、
- 血が出る
- 歯ぐきがしみる
- 何となく違和感がある
といったサインがあれば、歯ぐきに炎症が起きているかもしれません。
もし出血が続く場合は、歯周病が進行している可能性があります。歯間ブラシの使い方や選び方に不安がある場合も、どうぞお気軽にご相談くださいね。
最後に…
歯周病は、静かに進んでいくこわい病気です。でも、早めに気づいて正しく対処すれば、歯を守ることができます。
気になるサインがあれば、ぜひ一度、かわむら歯科へチェックを受けにいらしてくださいね。
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