2025年10月29日
痛いわけではないけれど、「なんだか歯が浮くような感じがする」と感じたことはありませんか?
今回は、その“歯が浮く感覚”についてお話ししたいと思います。
歯はどのように支えられているのか
歯は「歯槽骨(しそうこつ)」という骨に埋まっており、その間には“クッション”の役割を果たす「歯根膜(しこんまく)」という薄い膜があります。
歯と骨が直接くっついているわけではなく、この歯根膜があることで、噛む力をやわらげたり、歯や骨を守ったりしています。
また歯根膜は「感覚受容器」としての役割も持ち、噛む力や圧力の感覚を脳に伝えています。つまり、私たちが「噛みごたえ」を感じたり、「何かを噛んでいる」と認識できるのは、この歯根膜のおかげなのです。
歯根膜の役割とすごさ
歯根膜は単なるクッションではありません。
・噛み合わせの力を調整する
・食べ物の硬さを感じ取る
・歯や骨を守る
など、実に多くの役割を担っています。
健康な歯でも、わずかに揺れ動く(生理的動揺)ことがありますが、これは歯根膜の正常な働きによるものです。
また、矯正治療で歯を動かすことができるのも、この歯根膜があるからこそ。とても繊細な組織で、髪の毛のような細い糸が口に入るだけでも感知できるほど敏感です。
さらに、噛みしめや食いしばりによって歯同士が強く当たると、歯根膜が刺激されて脳に情報が伝わります。これが脳の活性化につながるという興味深い側面もあります。
逆に、歯を失ってしまうとその刺激が減り、脳への刺激も少なくなるといわれています。
歯が浮く感じの正体
「歯が浮く感じ」は、多くの場合、この歯根膜が炎症を起こしているときに生じます。
ただし、歯根膜は外から見えないため、原因を見極めるには慎重な診査が必要です。
考えられる主な原因は次の通りです。
・歯周病
歯ぐきの炎症が進行して、周囲の骨や歯根膜にまで影響が及ぶケースです。
・根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)
歯の根の先に起こる炎症で、むし歯や過去の根の治療部位が原因となることがあります。
・歯ぎしりや食いしばり
強い力がかかり続けることで、歯根膜が圧迫されたり引っ張られたりして炎症を起こすことがあります。
この場合、細菌感染がなくても「歯が浮く」ような感覚につながることがあります。
違和感を感じたら、早めの受診を
歯が浮いたような感覚は、一部の歯だけでもとても気になるものです。
軽視せず、早めに歯科での診査・治療を受けることが大切です。
歯根膜の炎症を放置すると、歯周病や噛み合わせのトラブルへ発展することもあります。
気になる症状が続く場合は、ぜひ一度久留米市諏訪野町のかわむら歯科にご相談ください。
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