「かぶせ物が取れてしまった」「歯が欠けてしまった」──そんなトラブルがきっかけで歯科医院を訪れる方は多いと思います。
「とりあえず取れたものを付けてほしい」「早く噛めるようにしてほしい」など、ご希望もさまざまです。
しかし診療が始まると「どうしてこんなに回数がかかるのだろう？」と疑問に思われる方も少なくありません。
そこで今回は、歯科治療に欠かせない「治療計画」についてお話しします。

治療計画は“設計図”のようなもの

家やビルを建てるとき、必ず設計図が必要ですよね。歯科治療も同じで、しっかりとした計画を立てることで、最短ルートで質の高い治療につなげることができます。

「歯が取れた」「痛い」という状態には、必ず原因があります。
当院では、むし歯・歯周病・噛み合わせなどを一つひとつ丁寧にチェックし、原因を明らかにしたうえで治療方針を立てています。

チェックの主なポイントは次の通りです。

• むし歯があるかどうか
• 歯周病にかかっていないか
• 痛みの原因は何か
• 歯を失っている部位はどこか
• 噛み合わせに問題はないか

治療方針を一緒に考える

原因が分かったあとは、いくつかの治療案を作成し、患者さんのご希望と照らし合わせながら方針を決めていきます。

その際にご相談いただく主な内容は、

• 使用する材料の種類と特徴
• 素材ごとの耐久性や機能性の違い
• 見た目（審美性）について
• 治療期間や費用の目安
  といった点です。

つまり「患者さんと一緒に作り上げる設計図」こそが、治療計画といえます。

治療後も続く計画──メインテナンス

治療が終わったからといって、すべてが完結するわけではありません。
むし歯や歯周病は日々のケア次第で防ぐことができるため、治療計画の中にはメインテナンスや定期検診も含まれています。

メインテナンスでは、

• むし歯や歯周病のチェック
• 歯みがきのアドバイス
• 歯肉ポケットの検査
• 歯石取りやクリーニング
  などを行い、健康な状態を長く維持していきます。

当院では小型カメラや説明用ツールを使い、実際のお口の状態を見ていただきながらわかりやすく説明することを心がけています。

まとめ

痛みや不具合が出るのは、必ず原因があります。
その場しのぎの治療をしてしまうと、結局は同じトラブルを繰り返すことになります。

だからこそ、治療のスタートには「しっかりとした計画」が欠かせません。
再治療をできるだけ防ぎ、安心して通っていただけるよう、私たちは患者さんと一緒に歩む治療を大切にしています。

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