2025年4月03日
糖尿病と歯周病の関係
糖尿病というのは、インスリンというホルモン(膵臓から分泌され、血糖値を下げる役割を果たします)の働きがうまくいかないため、ブドウ糖がうまく使われず、血糖値が高くなってしまう病気です。この状態を放置すると、体のいろいろな部分に悪影響が出てしまうことがあります。
実は、この糖尿病と歯周病には関係があると言われています。簡単に言うと、糖尿病が体の免疫力を下げ、歯周病が進みやすくなるということです。
逆に言うと、歯周病をしっかり治療することで、糖尿病の症状が改善される可能性があるのではないか、と多くの研究が行われてきました。
歯周病とは?
歯周病は、歯周病菌という細菌が感染することによって起こる病気です。初めは歯ぐきが腫れるだけで済むこともありますが、進行すると歯が揺れたり、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
この歯周病菌の多くは「内毒素」という強力な毒素を作り出します。この内毒素が体に入ると、体はそれを撃退しようとします。しかし、歯周病が悪化して歯ぐきが弱くなると、毒素が体に入り込んでしまうのです。
糖尿病に与える影響
歯周病が悪化し、毒素が体内に入ると、体は防御するために様々な物質を作り出します。その中に、インスリンの働きを妨げる物質が含まれていることが研究で分かっています。つまり、歯周病がひどくなると、インスリンの効きが悪くなり、血糖値が下がりにくくなってしまうのです。
どうして歯周病を治すと糖尿病が改善するのか?
歯周病をきちんと治療し、内毒素を作らないようにすることで、血糖値が改善され、糖尿病も良くなる可能性があります。
お口の健康は、体全体の健康とつながっているということを覚えておきましょう。歯周病を予防・治療することで、糖尿病の症状も改善できるかもしれません。