2025年5月30日
診療中、患者さんからよく「電動歯ブラシってどうなんですか?」というご質問をいただきます。そこで今回は、電動歯ブラシについてわかりやすくご紹介します。
電動歯ブラシってどんなもの?
電動歯ブラシは、ブラシの部分が自動で振動したり回転したりして、歯の汚れを落としてくれる便利なアイテムです。手でこすって磨くのとは違い、軽く歯に当てるだけでOK。力を入れてゴシゴシする必要はありません。

電動歯ブラシの種類
電動歯ブラシにもいくつかのタイプがあります。
振動式:ヘッドが小刻みに振動して汚れを落とします。
回転式:円形のヘッドが回転して歯を磨きます。
音波式:音波の細かい振動(1分間に2~4万回)で、毛先が届かない部分の汚れも落とします。
超音波式:超音波の力で歯垢を壊し、水分を利用して汚れを除去します(1分間に約120万回も振動!)。
電動歯ブラシのいいところ
効率よくきれいになる
手で磨くよりもスピーディーに、しっかりと汚れを落とせます。歯と歯ぐきの間の「歯周ポケット」など、届きにくい部分までしっかり磨けるのも魅力です。
使い方がカンタン
振動や回転は自動なので、歯にそっと当てるだけでOK。お子さんやご高齢の方など、力を入れるのが難しい方にもおすすめです。
力加減が安定する
一定の力で磨けるので、強くこすりすぎて歯や歯ぐきを傷つけてしまう心配が少なくなります。
気をつけたいポイント(ちょっとしたデメリット)
お値段が少し高めのものもあります。
電池や充電が必要です。
替えブラシが手動のものより高いことがあります。
また、ブラシの大きさや形はメーカーによって異なるので、自分の口に合ったサイズを選ぶことがとても大切です。奥歯の奥までちゃんと届くか、確認してみてくださいね。
正しい使い方のポイント
歯の表面:ブラシを歯に垂直に当てて、軽く当てるだけでOK。強く押しつけないでください。
歯と歯ぐきの間:歯ぐきとの境目に斜め(約45度)に当てて、やさしく振動を伝えます。
噛み合わせの部分:上下の歯が当たるところは、ブラシをまっすぐ当ててしっかり磨きましょう。
歯磨き粉について
電動歯ブラシは、歯磨き粉なしでもしっかり磨けます。どうしても使いたい場合は、研磨剤が少ない(または入っていない)歯磨き粉を選ぶのがおすすめです。研磨剤が多いものを使うと、歯の表面が削れすぎて、しみる原因になることがあります。
まとめ
電動歯ブラシは、正しく使えばとても便利で効果的な道具です。歯磨きがちょっと苦手な方や、もっとしっかり磨きたい方には特におすすめです。使い方や選び方に迷ったら、いつでもスタッフにご相談くださいね。