2026年2月20日

虫歯を放置すると起こる変化とは
虫歯は初期段階では自覚症状がほとんどありません。
そのため、気づかないまま放置してしまう方が多いのです。しかし、虫歯は進行性の病気であり、放置することで様々な変化が起こります。初期には冷たいものがしみる程度だった症状が、やがて激しい痛みへと変わっていくのです。
痛みが出る前に起こる見逃されやすいサイン
虫歯の初期段階では、明確な痛みがないため見逃されやすいサインがいくつかあります。
歯の表面の変化
歯の表面が白く濁って見えたり、黒ずんできたりすることがあります。これは、虫歯菌が作り出す酸によってエナメル質が溶かされ始めているサインです。この段階では、適切なブラッシングやフッ素塗布により歯の再石灰化を促すことで治癒する可能性があります。

冷たいものがしみる感覚
冷たい飲み物や食べ物を口にしたときに、一瞬しみるような感覚があります。これは虫歯がエナメル質を超えて象牙質まで進行し始めているサインです。象牙質には神経につながる細い管があるため、刺激が伝わりやすくなっているのです。
食べ物が詰まりやすくなる
歯と歯の間や歯の表面に食べ物が詰まりやすくなることがあります。これは虫歯によって歯に小さな穴が空き始めているサインかもしれません。詰まった食べ物は虫歯菌の栄養源となり、さらに虫歯を進行させる原因になります。

痛みが出始めてからの変化
虫歯が進行すると、様々な痛みの症状が現れます。
甘いものや冷たいものでしみる
虫歯が象牙質まで進行すると、甘いものや冷たいものを口にしたときに明確な痛みを感じるようになります。この段階では、虫歯の部分を削り取り、詰め物や被せ物で補う治療が必要になります。
熱いものでもしみるようになる
虫歯がさらに進行し、神経に近づくと熱いものでもしみるようになります。これは虫歯が歯髄に達しつつあるサインです。この段階になると、歯髄炎を起こしている可能性が高く、早急な治療が必要です。
何もしなくてもズキズキ痛む
虫歯が神経まで達すると、何もしていなくても激しい痛みが生じます。夜も眠れないほどの痛みになることもあり、日常生活に大きな支障をきたします。この段階では根管治療が必要になり、神経を取り除く処置を行います。

痛みが消えた後に起こる危険な変化
激しい痛みが突然消えることがあります。
しかし、これは決して治ったわけではありません。むしろ、虫歯がさらに悪化しているサインなのです。
神経が死んで痛みを感じなくなる
虫歯を放置し続けると、歯の神経が死んでしまい、一時的に痛みを感じなくなります。神経が壊死した歯はもろく崩れやすい状態になっており、放置すると歯を失うことにつながります。
歯根の先に膿が溜まる
神経が死んだ後も虫歯菌は活動を続け、歯根の先まで感染が広がります。すると、根の先に膿が溜まり、病巣ができることがあります。噛んだときに痛みを感じたり、歯が浮いたような感覚があったりします。症状がひどい場合には顔が大きく腫れあがることもあります。
歯がボロボロに崩れる
虫歯が歯の根の部分まで進行すると、歯の大部分が溶けて崩れてしまいます。この段階では歯を残すことが難しく、抜歯が必要になることがほとんどです。抜歯後は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどで歯の機能回復を図ります。

口腔内全体に広がる影響
虫歯を放置すると、一本の歯だけでなく口腔内全体に影響が広がります。
隣の歯にも虫歯が広がる
虫歯を放置していると、虫歯菌が隣の歯にも感染し、新たな虫歯を作ることがあります。特に、歯と歯の間は磨き残しが多く、虫歯が広がりやすい場所です。
噛み合わせが悪くなる
虫歯によって歯が崩れたり抜けたりすると、残っている歯が移動したり傾いたりします。その結果、噛み合わせがずれて顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こすこともあります。
口臭が強くなる
虫歯が進行すると、歯の内部にできた穴に食べかすが溜まり、腐敗が進むことで悪臭を放ちます。さらに、虫歯によって神経が炎症を起こしたり、歯根に膿が溜まったりすると、口臭が悪化します。通常の口腔ケアでは解消できず、周囲の人々に不快な印象を与えることがあります。
全身の健康への影響
虫歯を放置すると、口腔内だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
骨髄炎のリスク
虫歯菌が顎の骨に入り込むと、骨髄炎を引き起こす場合があります。骨髄炎になると、顎の骨の中に膿が溜まり、顎や顔が腫れ、激しい痛みを伴います。発熱や嘔吐などの症状が出ることもあり、入院して抗生物質の投与を行う必要があります。

副鼻腔炎の原因になることも
上の歯の根の先の付近には、上顎洞という空洞があります。そのため、上の歯の虫歯を放置すると副鼻腔炎の原因になることがあります。膿の混じった鼻水が出たり、頭痛を引き起こしたりすることがあります。
心筋梗塞や脳梗塞のリスク増加
虫歯が進行すると、口腔内の細菌が血流に入り込み、全身に広がる可能性があります。これにより、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な疾患が引き起こされるリスクが増すため、特に免疫力が低下している人にとっては非常に危険です。
かわむら歯科でのマイクロスコープを用いた精密治療
当院では、マイクロスコープを用いた精密なむし歯の発見と治療を行っています。
レントゲン検査だけでなく、マイクロスコープによって肉眼では見えない細部まで確認することで、正確な診断と治療が可能になります。また、う蝕検知液という薬液でむし歯菌に感染した部分を明確化することで、健康な部分を削らずに残す治療を実施しています。
神経を極力残す治療
神経に近い大きなむし歯に対しても、MTAセメントを用いることで歯の神経を極力残せる治療を提供しています。神経を残すことで、歯の寿命を延ばし、長く自分の歯で噛める状態を維持することができます。
痛みに配慮した治療
治療時の痛みに対する不安をなくすために、局所麻酔を行う際も表面麻酔を行ったうえで、非常に細い注射針と電動麻酔を使用し、痛みに配慮した治療を心がけております。

まとめ
虫歯を放置すると、初期の軽い症状から始まり、激しい痛み、神経の壊死、歯根の感染、そして最終的には歯を失うという段階を経て悪化していきます。
さらに、口腔内全体や全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。初期段階では自覚症状が少ないため、定期的な歯科検診を受けることが重要です。少しでも異変を感じたら、早めに受診することをお勧めします。
かわむら歯科では、マイクロスコープを用いた精密治療や、痛みに配慮した治療を提供しています。西鉄久留米駅から車で5分、西鉄バス「諏訪野町5丁目」バス停の目の前に位置し、土曜午後も診療を行っており、ネット予約にも対応しています。
虫歯の早期発見・早期治療のために、ぜひ当院へご相談ください。詳しくはかわむら歯科のページをご覧ください。
著者情報
かわむら歯科 院長 河村 省吾

経歴
2005年3月 福岡県立明善高等学校理数科 卒業
2005年4月 九州大学歯学部 入学
2011年3月 九州大学歯学部 卒業
2011年4月 九州大学病院歯科医師臨床研修
2012年4月 医療法人瑞帆会むらおか歯科医院 勤務
2025年3月 かわむら歯科 開院
資格・所属学会
日本歯周病学会
経基臨塾会員
