2026年2月21日

虫歯の進行速度を理解する重要性
虫歯は、一度発生すると自然に治ることはありません。
しかし、進行速度には個人差があり、歯の種類や年齢、生活習慣によって大きく異なります。虫歯の進行速度を理解することで、早期発見・早期治療の重要性を認識し、適切なタイミングで歯科医院を受診することができます。
かわむら歯科では、マイクロスコープを用いた精密な検査により、虫歯の進行度を正確に診断し、患者様一人ひとりに最適な治療計画をご提案しています。
虫歯の進行速度に影響を与える3つの要素
虫歯の進行速度は、主に「虫歯菌」「糖質」「歯質」という3つの要素によって決まります。
虫歯菌の活動

口の中には10兆個以上の細菌が存在し、そのうち70~80%が酸産生菌です。
代表的な虫歯菌であるミュータンス菌は、飲食物の糖分を摂取・分解して酸を作り出します。この酸によって歯が溶かされ、虫歯が進行していきます。ミュータンス菌の量や活性度が高いほど、進行が早まる傾向にあります。
糖質の摂取頻度
甘いお菓子やジュースなどの糖分を頻繁に摂取すると、口の中が酸性になりやすくなります。
唾液には酸を中性に近づける働きがありますが、糖分の摂取が頻繁だと、酸の緩衝や修復が追いつかず、歯が溶けた状態が続きます。その結果、虫歯の進行が加速してしまうのです。
歯質の強さ
歯質は一人ひとり異なり、虫歯のなりやすさを左右します。
エナメル質の硬さや厚さ、唾液の質や分泌量などが影響します。歯質が弱いと、虫歯になりやすく、その進行も速くなります。逆に、歯質が強い方は、虫歯菌の量が多くても進行が遅い場合があります。

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進行段階別に見る虫歯の進行速度
虫歯の進行度は、C0からC4までの5段階に分類されます。
それぞれの段階で進行速度や症状が異なり、治療法も変わってきます。以下、各段階の特徴と進行速度について詳しく解説します。
C0:ごく初期のむし歯
C0は、虫歯菌が放出する酸によってエナメル質が溶かされ始めている段階です。
歯の表面が白く濁って見えますが、まだ穴は空いておらず、痛みなどの自覚症状もありません。この段階では、適切なブラッシングやフッ素塗布により、歯の再石灰化を促すことで治癒する可能性があります。
進行速度は個人差がありますが、適切なケアを継続することで、進行を止めることができます。

C1:エナメル質に小さな穴が空いたむし歯
エナメル質がさらに溶かされ、小さな穴が空いた状態です。
歯の表面は黒ずんで見えます。冷たいものを飲食した際に「しみる」などの自覚症状が現れますが、痛みはまだないため、ご自身でむし歯かどうかの判断がつきにくい状態です。
C1の段階からC2に至るまでは、25歳以下の方で約半年、25歳以上の方で半年から1年程度かかる傾向があります。ただし、これは個人差が大きく、生活習慣や口腔ケアの状態によって大きく変わります。
C2:象牙質まで進行したむし歯
むし歯がエナメル質の内側にある象牙質まで達している状態です。
むし歯の部分は黒く見えます。冷たいものや甘いものを飲食したときに、しみる・痛むなどの自覚症状が現れます。この段階から進行が早くなるため、早期の治療が重要になります。
C2からC3になる速度は年齢にかかわらず速くなる傾向があり、注意が必要です。
C3:神経まで進行したむし歯
むし歯が歯の内部にある神経(歯髄)まで進行した状態です。
冷たいもの、甘いものに加え、熱いものでもしみたり、刺激を与えなくても激しい痛みが生じたりする場合があります。この段階では、根管治療が必要となり、治療回数も増えます。
C2からC3への進行は比較的速く、数ヶ月で到達することもあります。
C4:歯根まで進行したむし歯
歯根の部分までむし歯菌が侵入し、歯の大部分は溶けて崩れた末期の状態です。
この段階では痛みを感じる神経自体が壊死しているため痛みを感じません。しかし放置するとやがて歯根部に膿がたまり激痛を生じやすくなります。ほとんどのケースで抜歯が必要となります。

乳歯と永久歯の進行速度の違い
乳歯と永久歯では、虫歯の進行速度に大きな違いがあります。
お子さんの歯の健康を守るためには、この違いを理解しておくことが重要です。
乳歯の進行速度
乳歯は永久歯と比べて柔らかく、エナメル質も薄いため、虫歯が非常に早く進行します。
わずか1週間で大きく進行することもあります。虫歯の進行の速さは、乳歯の構造的な弱さだけでなく、子どもが歯磨きに不慣れであることや、甘いものを好む食生活が影響しています。
乳歯が虫歯になった場合は、速やかに歯科を受診することが重要です。
永久歯の進行速度
永久歯は乳歯よりも硬いため、虫歯の進行速度はやや遅くなります。
しかし、進行速度は年齢によって異なります。永久歯も生えたての頃は、まだ未熟で弱い存在です。生えてから数年間、唾液の中のミネラルを吸収して、少しずつ硬く、強くなっていきます。
この「歯の成熟」が完了するのは、だいたい25歳頃です。つまり、10代や20代前半の方の永久歯は、まだ成長途中で、虫歯への抵抗力が弱い状態です。25歳以下の方では、エナメル質が未成熟なため進行が速く、初期段階の虫歯(C1)が中期(C2)になるまでに約半年ほどかかります。
一方、25歳以上の方ではエナメル質が成熟しているため、進行速度は遅くなり、C1からC2になるまでに半年から1年程度かかるとされています。

虫歯の進行を早める習慣と遅らせる方法
虫歯の進行速度は、日常の習慣によって大きく変わります。
進行を早める習慣を避け、遅らせる方法を実践することで、大切な歯を守ることができます。
進行を早める習慣
以下のような習慣がある方は、虫歯の進行速度を早めてしまう可能性が高いです。
- お菓子やジュースなどを摂取することが多い
- 食事や間食のダラダラ食べが多い
- 歯磨きの際にフロスや歯間ブラシを使用していない
- そもそも歯磨きをあまりしていない
- 歯並びがよくない
- 歯科検診にしばらく行けていない
これらの習慣は、口の中の衛生環境を悪化させ、虫歯菌の活動を活発にします。
進行を遅らせる方法
虫歯の進行速度を遅らせるためには、以下の方法が効果的です。
- 食べたら歯磨きをする習慣をつける
- 甘い物を摂りすぎない
- フッ素入り歯磨き粉を使用する
- デンタルフロスや歯間ブラシを使用する
- 定期的に歯科検診を受ける
- 糖分摂取後は早めにうがいや歯みがきをする
これらの方法を継続することで、虫歯の進行を遅らせ、早期発見・早期治療につなげることができます。

かわむら歯科のむし歯治療の特長
かわむら歯科では、マイクロスコープを用いた精密なむし歯治療を行っています。
マイクロスコープによる精密診断
レントゲン検査だけでなく、マイクロスコープを用いて精密で正確なむし歯の発見と治療を行います。
肉眼では確認できない小さな虫歯も見逃さず、早期発見・早期治療が可能です。
削る量を最小限にする治療
う蝕検知液という薬液でむし歯菌に感染した部分をはっきりさせることで、削る量を最小限にします。
健康な部分は削らずに残すことができるため、歯の寿命を延ばすことができます。神経に近い大きなむし歯に対しても、MTAセメントを用いることで歯の神経を極力残せる治療を行います。
痛みに配慮した治療
局所麻酔を行う時も、表面麻酔を行ったうえで、非常に細い注射針と電動麻酔を使用します。
痛みに配慮した治療を心がけておりますので、痛みに対する不安をお持ちの方も安心してご来院ください。
まとめ:虫歯の進行速度を理解し、早期受診を
虫歯の進行速度は、歯の種類、年齢、生活習慣によって大きく異なります。
乳歯は1週間で大きく進行することもあり、永久歯でもC1からC2への進行は半年から1年程度です。C2からC3への進行はさらに速くなるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
虫歯は自然に治ることはありません。少しでも歯に異変を感じたら、迷わず歯科医院を受診しましょう。当院では、マイクロスコープを用いた精密な診断と、削る量を最小限にする治療を行っています。
西鉄久留米駅から車で5分、西鉄バス「諏訪野町5丁目」バス停の目の前に位置し、駐車場も完備しています。土曜午後も診療しており、ネット予約にも対応していますので、お気軽にご相談ください。
虫歯の進行を遅らせるためには、日々の適切なケアと定期的な歯科検診が欠かせません。患者様に寄り添った治療計画をご提案いたしますので、ぜひ一度ご来院ください。
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著者情報
かわむら歯科 院長 河村 省吾

経歴
2005年3月 福岡県立明善高等学校理数科 卒業
2005年4月 九州大学歯学部 入学
2011年3月 九州大学歯学部 卒業
2011年4月 九州大学病院歯科医師臨床研修
2012年4月 医療法人瑞帆会むらおか歯科医院 勤務
2025年3月 かわむら歯科 開院
資格・所属学会
日本歯周病学会
経基臨塾会員
