2026年2月22日

歯の見た目が気になって、人前で思い切り笑えない・・・そんな悩みを抱えている方は少なくありません。
近年、歯の美しさへの関心が高まり、審美歯科という言葉を耳にする機会が増えています。
しかし、一般歯科との違いがよくわからない、どんな治療があるのか知りたい、費用が心配・・・といった疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、審美歯科と一般歯科の考え方や治療目的の違いを整理し、代表的な治療内容とそのメリット・デメリットを中立的に解説します。
審美歯科とは何か
審美歯科とは、歯の機能回復だけでなく、見た目の美しさを追求する歯科医療の分野です。
歯科医療の本来の目的は、口腔疾患の予防と治療により、口腔機能を健康的に保持することにあります。しかし、機能を回復できたとしても、審美的に満足感が得られなければ、心身ともに健康を取り戻したという実感は得られにくいといえます。
歯の外観や口元にコンプレックスを抱えている方は多く、歯をきれいに美しくし、歯肉や他の歯とのバランスを整えることは、口元の美しさを高めるだけでなく、自信や活力、明るさを取り戻すなど精神面でも良好な効果をもたらします。
審美歯科は、「歯を白くしたい」「歯並びをきれいに整えたい」といった見た目の美しさを追求する審美的観点と、噛み合わせや噛む力など機能面の改善を兼ね備えた歯科医療分野です。
審美歯科が対応する主な悩み
審美歯科では、以下のような悩みに対応しています。
- 歯を白くきれいにしたい
- 歯並びをきれいに整えたい
- 詰め物や被せ物が変色してきた
- 前歯のすき間や形が気になる
- 笑ったときに銀歯が気になる
これらの悩みに対して、審美歯科では様々な治療法を提供しています。

一般歯科と審美歯科の違い
一般歯科と審美歯科では、治療の目的や考え方に大きな違いがあります。
それぞれの特徴を理解することで、ご自身に合った治療を選択できるようになります。
治療目的の違い
一般歯科は、むし歯や歯周病などの口腔疾患の治療や予防を主な目的としています。歯の機能回復を第一に考え、噛む・話すといった基本的な機能を取り戻すことに重点を置きます。
一方、審美歯科は機能回復に加えて、見た目の美しさも追求します。歯の色や形、配置など、その人に合った自然で美しい歯を目指し、口元全体の印象を改善することを目的としています。
使用する材料の違い
一般歯科の保険診療では、使用できる材料が限られています。むし歯治療では銀歯やレジン(プラスチック)などが主に使用されます。これらの材料は安価で手に入りやすい反面、審美性に優れているとはいえません。
審美歯科では、使用する材料に制限がないため、セラミックやジルコニアなど、審美性・耐久性に優れた材料を選択できます。天然歯に近い透明感や色調を再現でき、長期間使用しても変色しにくい特徴があります。
費用面での違い
一般歯科の保険診療は、健康保険が適用されるため、患者様の自己負担は比較的少なく抑えられます。
審美歯科の治療の多くは自費診療となり、保険が適用されないため、費用が高額になる傾向があります。しかし、美しさや耐久性、装着感が格段に良い治療ができる場合も多くあります。

審美歯科の代表的な治療内容
審美歯科では、患者様の悩みや希望に合わせて、様々な治療法を提供しています。
ここでは、代表的な治療内容について詳しく解説します。
ホワイトニング
ホワイトニングは、歯の表面に付着した着色汚れや内部の変色を、薬剤を用いて白くする治療です。歯を削らずに、歯の色を明るくできる特徴があります。
歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングがあります。オフィスホワイトニングは高濃度の薬剤を使用するため、1〜2回の施術で効果を実感できる場合もありますが、白さの持続力はホームホワイトニングより劣る傾向があります。
ホームホワイトニングは時間をかけて歯の内部から白くしていくため、効果が現れるまで時間がかかりますが、持続性が高いという特徴があります。
セラミック治療(詰め物・被せ物)
セラミック治療は、むし歯などで失った歯を、セラミック(陶器)の素材を使って修復する治療です。天然歯に近い色や透明感を持ち、見た目が自然で美しい仕上がりになります。
詰め物(インレー)では、セラミックインレーが提供されています。天然歯のような透明感がある自然な白さを再現でき、汚れや臭いが付きにくく、金属アレルギーの心配がありません。歯質との適合性が高く、むし歯の再発リスクが低いという利点があります。
被せ物(クラウン)では、e-maxセラミッククラウン、メタルボンドセラミッククラウン、ジルコニアレイアリングクラウンなどがあります。e-maxセラミッククラウンは透明感のある自然な白さを再現でき、前歯に最適です。ジルコニアレイアリングクラウンは強度が高く、奥歯やブリッジにも使用可能で、金属アレルギーのリスクがありません。

ラミネートベニア
ラミネートベニアは、歯の表層面を薄く削り、セラミックなどでできた人工のエナメル質を接着する治療で、主に前歯の審美治療に有効です。透明感のある自然な白さを回復でき、クラウンよりも歯を削る部分が少ないという特徴があります。
変色歯の改善、歯のすき間の改善、軽度の歯並びの修正などに適用できます。
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、レジンというプラスチック素材で歯の形を修復する治療で、短時間で天然歯の色を再現できます。歯のすき間の改善、歯が欠けた部分の回復、変色歯の改善などに適用できます。
保険診療と自費診療があり、自費診療ではより審美性の高い仕上がりが期待できます。
矯正治療
審美歯科における矯正治療は、目立たない方法で歯並びを整えることに重点を置いています。透明なマウスピースを用いるマウスピース矯正や、歯の裏側に装置を付けるリンガル矯正などがあります。
これらの方法は、見た目を気にせずに歯並びを整えられるため、成人にも人気があります。
審美歯科のメリット
審美歯科には、見た目の改善だけでなく、様々なメリットがあります。
見た目が美しくなる
審美歯科の最も大きなメリットは、見た目の美しさを高められることです。白く整った歯は、笑顔をより魅力的にします。歯の色、形、配列などを改善することで、口元の印象が大きく変わります。

自信が向上する
歯の見た目が改善されると、自信を持って笑顔を見せることができるようになります。口元に自信がなくて歯を見せて笑えなかった方が、自信を持って笑えるようになったり、人と会話ができるようになったりします。これにより、積極的になれるといった効果も期待でき、内面の印象も大きく違ってくるでしょう。
口腔の健康状態を改善できる
審美歯科は見た目だけでなく、口腔の健康も改善します。歯並びの良い口元はプラークの蓄積を防ぎ、むし歯や歯周病のリスクを減らします。また、噛み合わせの問題が解消されれば、顎関節症のリスクを減らすことにもつながります。
高品質な素材を選択できる
審美歯科では、セラミックやジルコニアなど、審美性・耐久性に優れた高品質な素材を選択できます。これらの素材は、天然歯に近い透明感や色調を再現でき、長期間使用しても変色しにくい特徴があります。
審美歯科のデメリット
審美歯科には多くのメリットがありますが、デメリットや懸念点もいくつか存在します。
治療を検討する際には、これらの点も理解しておくことが大切です。
費用が高額
審美歯科の治療は多くの場合、保険外となることが多いため、自己負担が大きくなる可能性があります。セラミック治療やラミネートベニアなどは、個々の症状や希望に応じた費用が発生し、高額になることもあります。

定期的なメンテナンスが必要
ホワイトニングやベニア、クラウンなどの審美的な治療は、一度治療して終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要になります。治療の効果を長期間維持するためには、適切なケアと定期的な歯科医院でのチェックが欠かせません。
歯を削る必要がある場合がある
特にベニアやクラウンを装着する際には、健康な歯を削る必要があり、その結果、歯の構造が弱くなる可能性があります。また、ホワイトニングは、歯や歯茎の感度を一時的に増加させる可能性があります。
効果は永久的ではない
審美的治療が全て永続ではないことも理解しておく必要があります。時間と共に色が変わったり、素材が劣化することがあるため、メンテナンスは必要です。
期待とのギャップが生じることがある
患者様が期待する結果と実際の結果との間にギャップが生じることがあります。治療の結果は、患者様の現状、治療方法、歯科医師の技術、そして患者様のケア次第で異なるため、必ずしも期待通りの結果が得られるとは限りません。
審美歯科の治療の流れ
審美歯科の治療は、以下のような流れで進められます。
カウンセリング・診断
まず、気になる部分やどの程度きれいにしたいのか、などを詳しく聞かせていただくと同時に、お口の中の状況を確認させていただきます。患者様のご希望を詳しく伺い、口腔内の状態を正確に把握することが、適切な治療計画を立てる第一歩です。

治療計画の立案
「いつまでに治療を済ませたい」といったご希望や、実際にかかってくる費用のお話しをさせていただきます。また、具体的にどのような順序で治療を進めていくのかを決めていきます。
費用や治療期間を含めた治療計画を立て、同意をいただいてから治療に入ります。ご不明な部分はどうぞご遠慮なくおたずねください。
治療
カウンセリングと治療計画に基づいて治療を進めていきます。患者様の状態やご希望に合わせて、最適な治療法を選択し、丁寧に施術を行います。
完成
治療が完了し、美しい歯が完成します。この段階で、患者様に仕上がりを確認していただき、満足いただけるかどうかを確認します。
メンテナンス
治療後は、定期的なメンテナンスが重要です。審美治療の効果を長期間維持するためには、適切なケアと定期的な歯科医院でのチェックが欠かせません。
まとめ
審美歯科は、歯の機能回復だけでなく、見た目の美しさを追求する歯科医療の分野です。
一般歯科との違いは、治療目的や使用する材料、費用面などにあります。審美歯科では、ホワイトニング、セラミック治療、ラミネートベニア、ダイレクトボンディング、矯正治療など、様々な治療法が提供されています。
審美歯科のメリットとしては、見た目が美しくなる、自信が向上する、口腔の健康状態を改善できる、高品質な素材を選択できることなどが挙げられます。一方、デメリットとしては、費用が高額、定期的なメンテナンスが必要、歯を削る必要がある場合がある、効果は永久的ではないことなどがあります。
審美歯科の治療を検討される際には、これらのメリット・デメリットを理解し、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。
かわむら歯科では、患者様に寄り添った治療計画をご提案しています。CTやマイクロスコープを使用した痛みに配慮した精密治療に対応し、保険適用から自費診療まで幅広い審美歯科治療の選択肢をご用意しています。
お口の中のことでお困りでしたら、ぜひご相談ください。
著者情報
かわむら歯科 院長 河村 省吾

経歴
2005年3月 福岡県立明善高等学校理数科 卒業
2005年4月 九州大学歯学部 入学
2011年3月 九州大学歯学部 卒業
2011年4月 九州大学病院歯科医師臨床研修
2012年4月 医療法人瑞帆会むらおか歯科医院 勤務
2025年3月 かわむら歯科 開院
資格・所属学会
日本歯周病学会
経基臨塾会員
