2026年3月18日

セラミックの歯を検討されている方にとって、「どれくらい持つのか」は最も気になる点の一つです。
保険適用外の治療となるため、費用面での不安もあるでしょう。
実は、セラミックの歯の寿命は素材によって大きく異なります。適切なケアを行えば、10年以上、場合によっては20年以上使い続けることも可能です。
この記事では、セラミックの種類ごとの耐久性の目安と、長く使うための具体的な方法について詳しく解説します。

審美歯科のメリット・デメリット|一般歯科との違いと治療内容の考え方を整理
審美歯科は見た目の美しさを重視した歯科治療であり、一般歯科とは治療の目的や方法が異なる場合があります。本記事では、審美歯科のメリット・デメリットや一般歯科との違い、治療内容の考え方についてわかりやすく解説します。
セラミックの歯は何年持つのか?素材別の寿命
セラミックの歯の寿命は、使用する素材によって異なります。
一般的に、保険診療で使用される銀歯の寿命は2〜5年程度とされています。一方、セラミックは10年以上持つケースが多く、銀歯と比べると劣化しにくいことが特徴です。
セラミックの歯には、詰め物(インレー)と被せ物(クラウン)があり、それぞれ適応する症状や使用する素材が異なります。
e-maxセラミックの寿命
e-maxセラミックは、ニケイ酸リチウムガラスが主成分の次世代セラミックです。
透明感のある自然な白さを再現でき、前歯に最適な素材として人気があります。天然歯と同程度の硬度を持つため、噛み合う歯への負担が少ないのも特徴です。
e-maxセラミックの寿命は、一般的に10〜15年とされています。審美性と耐久性のバランスに優れており、奥歯と前歯の両方に使用できます。

ジルコニアセラミックの寿命
ジルコニアは「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるほど硬く、非常に丈夫な素材です。
ジルコニアボンド(築成ジルコニア)は、内側をジルコニアで作り、外側に透明感のあるセラミックを焼き付けた被せ物です。強度を保ちながら審美性に優れた仕上がりを実現します。
ジルコニアボンドの寿命は10〜15年、フルジルコニアは15〜20年持つとされています。フルジルコニアは耐久性が求められる奥歯の治療に適しています。
オールセラミックの寿命
オールセラミックは、セラミック100%の素材でできており、美しく強い歯を入れることができます。
金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配がなく、審美性の高さから前歯に使用される方も多い素材です。
オールセラミックの寿命は8〜10年ほどとされています。衝撃に弱い面があるため、奥歯に使用すると割れてしまうことがあり、部位によって使い分けられます。
メタルボンドの寿命
メタルボンドは、内側を金属で裏打ちしたセラミックの被せ物です。
昔から使われている実績の高いセラミックで、内側に金属を使用しているため強度が高く、連結冠(ブリッジ)にも使用できます。
メタルボンドの寿命は約7年とされています。ただし、年数が経つにつれ内側の金属がイオン化して溶けだし、歯ぐきが黒ずむメタルタトゥーを引き起こすことがあります。

銀歯とセラミックの寿命の違い
保険診療で使用される銀歯と、セラミックの歯では、寿命に大きな差があります。
銀歯の寿命は約3〜5年とされており、セラミックと比べると短い傾向にあります。
銀歯が劣化しやすい理由
銀歯は表面に細かい傷ができやすく、その隙間に汚れが入り込んでしまいます。
また、銀歯は時間が経つと口の中で劣化し、銀歯と歯の間にすき間ができてきます。そこに汚れがたまって虫歯ができるのです。
銀は唾液で溶けて銀イオンに変化し体内に吸収され、金属アレルギーへ悪影響を及ぼすともいわれています。人間の噛む力は思いっきり噛めば約70㎏といわれており、銀歯は噛めば噛むほど形が変化していきます。
セラミックが長持ちする理由
セラミックは表面が非常になめらかで、汚れがつきにくいです。
虫歯や歯周病の原因となるプラークが付着しにくく、経年劣化による変色や虫歯の再発を防げるので、長く使えます。
セラミックは口の中に長期間入っても安定し劣化することがほぼありません。汚れが溜まりづらく虫歯になりづらい分、セラミックは長持ちするのです。
また、セラミックのつめ物・かぶせ物を作る際は、変形の少ない型取りの材料や口の中で劣化して隙間にならない接着剤などを使用します。その分、出来上がってきたものもピッタリと入り、精度の高いものとなります。

セラミックの寿命が短くなる原因
セラミックは優れた素材ですが、使い方やお口の状況によっては長持ちしないこともあります。
寿命を縮める主な原因を理解しておくことで、適切な対策を取ることができます。
歯ぎしりや食いしばりの影響
セラミックは陶器と呼ばれるお茶碗などで使用される材料からできています。
強度の高いものですが、強い衝撃が加わると割れたり欠けたりしてしまうことがあります。夜間の歯ぎしりをされる方や日中も噛む癖がある方(TCH)は特に注意が必要です。
歯ぎしりの自覚症状がある方がセラミックインレーやオールセラミッククラウンを装着すると、歯ぎしりの負荷に耐え切れずにセラミックが割れてしまうことも考えられます。
口腔ケアの不足
いくら虫歯になりづらいセラミックといえども、長い間お口の中に汚れが停滞すると、セラミックと歯の隙間から虫歯になってしまいます。
「セラミックを入れたから虫歯の再発はしない」「汚れが目立たないから歯磨きは適当でいいや」という考えは禁物です。どれだけ良いセラミックの補綴物を入れても、お口の中の衛生状態が悪いと耐久性や審美性が落ち、セラミックの良さを台無しにしてしまいます。
確かに二次カリエスのリスクは低いですが、歯と被せ物の境目をしっかりと磨いておかないと、歯ぐきの腫れや出血など、歯肉炎の症状が起きやすくなります。

歯周病の進行
年齢を重ねるにつれ、歯肉炎から歯周炎のリスクが高まってしまいます。
歯周炎になると歯を支える歯槽骨が吸収されてしまい、歯がグラグラになって抜け落ちてしまうことがあります。セラミッククラウンでもご自身の歯に土台を立てているため、歯周炎が進行するとセラミッククラウンごと歯が抜けてしまいます。
セラミックを長持ちさせるには、土台となる歯の健康を保つことが不可欠です。
セラミックを長持ちさせるための3つのポイント
セラミックは決して安い買い物ではありません。
しかし、保険素材にはない優れた面をたくさん持ち合わせており、それは将来の歯の健康維持にも大きく繋がります。せっかく高い費用を出したセラミックなので、当然長持ちさせたいと思う方がほとんどでしょう。
もちろん人工のものは寿命がありますが、お手入れ次第では平均寿命をぐっと伸ばすことも可能です。
日々の丁寧な口腔ケア
毎日の歯磨きなど口腔ケアを丁寧に行うことで、お口のトラブルを予防することができ、セラミックの寿命を長くすることにもつながります。
虫歯治療により入れた補綴物と歯には段差が生じます。この部分はプラークなどの汚れが溜まりやすいので、特に念入りにケアする必要があります。
虫歯の原因となるプラークを取り除くことで、虫歯の再発(二次カリエス)が予防できるようになります。

歯ぎしり・食いしばりへの対策
夜間の歯ぎしりをされる方は就寝時にマウスピースを装着することをオススメします。
TCH(上下歯列接触癖)の自覚がある方は、噛み癖を治す必要があります。歯にかかる力のストレスを軽減させることでセラミックの寿命も長くなります。
また、食事は硬いものを控えることも大切です。セラミックには「強い衝撃を受けると破損する恐れがある」という注意点があります。できるだけ硬い食べ物は避け、セラミックへの負担を減らしましょう。
定期的な歯科検診とメンテナンス
セラミックを長持ちさせる最大の秘訣は、定期的なメンテナンスです。
ご自身の歯を生涯にわたって健康で長持ちさせるためには、定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、虫歯や歯周病の「予防」をすることが重要になってきます。
歯科医院で受けるメンテナンスは、ご自身では取り除けないプラークをキレイに取り除き、歯と歯ぐきの状態を改善させることができる、最大の秘訣なのです。
普段の歯ブラシだけでは落とすことのできない汚れを専用の機器で取り除いたり、かみ合わせのチェックなどを約3〜6か月に一度歯医者さんで行うことで、セラミックのみならず歯の健康寿命を長いものにしてくれます。
また、セラミックが欠けていないか、噛み合わせは正常かどうかなど、定期的なメンテナンスはご自身では気づきにくい変化を早期に発見できます。
かわむら歯科のセラミック治療
かわむら歯科では、CTやマイクロスコープを使用した痛みに配慮した精密治療を提供しています。
審美歯科では、歯の機能回復だけでなく、見た目の美しさを追求する審美的観点と、噛み合わせや噛む力などの機能面の改善を兼ね備えた治療を提供しています。

充実したセラミック治療のラインナップ
かわむら歯科では、保険適用から自費診療まで幅広い選択肢を用意しています。
詰め物(インレー)では、セラミックインレー(自費診療)を1本45,000円(税込)で提供しています。天然歯のような透明感がある自然な白さを再現でき、汚れや臭いが付きにくく、金属アレルギーの心配がありません。
被せ物(クラウン)では、e-maxセラミッククラウンを1本120,000円(税込)で提供しています。透明感のある自然な白さを再現でき、前歯に最適です。ジルコニアレイアリングクラウンも1本120,000円(税込)で、強度が高く奥歯やブリッジにも使用可能です。
患者様に寄り添った治療計画
かわむら歯科では、カウンセリング・診断から治療計画の立案、治療、メンテナンスまで一貫した治療の流れを提供しています。
患者様の希望を詳しく聞き、口腔内の状況を確認した上で、費用や治療期間を含めた治療計画を立て、同意を得てから治療を開始します。
西鉄久留米駅から車で5分、西鉄バス「諏訪野町5丁目」バス停目の前に位置し、駐車場も完備しています。土曜午後も診療しており、ネット予約にも対応しています。
まとめ
セラミックの歯の寿命は、素材によって10〜20年と異なります。
e-maxセラミックは10〜15年、ジルコニアセラミックは10〜20年、オールセラミックは8〜10年が目安です。銀歯の寿命が2〜5年程度であることを考えると、セラミックは長期的に見て優れた選択肢といえます。
セラミックを長持ちさせるには、日々の丁寧な口腔ケア、歯ぎしり・食いしばりへの対策、定期的な歯科検診とメンテナンスが重要です。
セラミックが長持ちしやすい素材であることは確かですが、より長く安心してお使いいただくために、食いしばりや歯ぎしりなどの対策、セルフケアの徹底、歯医者さんでの定期検診がポイントになってきます。
セラミックをするにあたり長くもたせたいと思う気持ちは患者様も歯科医師も同じです。不安なことや少しでも気になることがある方は、お気軽にご相談ください。
かわむら歯科では、患者様一人ひとりに合わせた審美歯科治療を提供しています。詳しくはかわむら歯科をご覧ください。
著者情報
かわむら歯科 院長 河村 省吾

経歴
2005年3月 福岡県立明善高等学校理数科 卒業
2005年4月 九州大学歯学部 入学
2011年3月 九州大学歯学部 卒業
2011年4月 九州大学病院歯科医師臨床研修
2012年4月 医療法人瑞帆会むらおか歯科医院 勤務
2025年3月 かわむら歯科 開院
資格・所属学会
日本歯周病学会
経基臨塾会員
